『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第7話「「        」」感想




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「神様なんていないと思っていたけど、いるなら君のことだろう」

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第7話「「        」」より ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

その夜、ヴァイオレットが使っている寝室にオスカーがやってきて「完成させるよ、オリーブの物語を。少女は帰ってきて父親と再会する。どんなに辛い冒険をしたとしても最後はハッピーエンドだ。主人公も観客も幸せになる……いや、してみせる」と言います。

テラスで執筆するオスカーとヴァイオレット。いよいよラストシーンの執筆のようです。「さて……ここからどうやってオリーブを家に帰すか……」というオスカー。「船は壊れてしまったので、飛行機ですか?」というヴァイオレット。「うーん、もっと夢があるような方法で……」とオスカー。湖に目をやるヴァイオレット、「鳥でしたら飛んで帰れますが……」と言います。ハッとするオスカー、「傘で飛ぶのはどうだ?」と聞きます。「傘では飛べません」とヴァイオレット、「飛べるんだ。風の精霊がもう一度だけ現れて言う。オリーブ、あなたの傘を広げて……君、傘を広げてみてくれないか?」とオスカーに言われ傘を広げるヴァイオレット。「その傘があなたの翼よ、高く飛ぶと風に流されるから海では波を、川では岩を、湖では落ち葉を踏んで行きなさい」とオスカー、「素敵な着想です」というヴァイオレット。「だろ?戻って来たオリーブは父親と再会する。そして海を渡って帰ってきて再会して一言目……、何を言うかな?ただいま、いや、お父さん……」と考えるオスカー、「君、ちょっと向こうから歩いてきてくれないか?イメージを掴みたい」とヴァイオレットに頼みます。「歩くだけでいいのですか?」とヴァイオレット。「できたら湖に浮かぶ木の葉の上をね」とオスカーがいうと「了解しました」と答えるヴァイオレット。

湖に向かって駆け出すヴァイオレット。「いいなぁ、わたしもこの湖を渡ってみたい。あの落ち葉の上なら歩けるかな?いつか、いつかきっと見せてあげるね、お父さん」とオリビアの言った言葉を思い出すオスカー。落ち葉を踏むヴァイオレット。

オスカー「あと何千回だってそう呼ばれたかった……死なないで、欲しかったなぁ……生きて、大きく育って、欲しかった、なぁ……」

オスカーは湖の落ち葉を踏んで渡ろうとするヴァイオレットの姿にオリビアの姿を見たのでした。

湖に落ちてずぶ濡れのヴァイオレットは「ご覧になられましたか?三歩は歩いていたと思います」と言います。号泣するオスカー。「旦那様、どうなされました?お体の具合でも悪いのでしょうか?」というヴァイオレット。

オスカー「奇跡を叶えてくれた彼女に俺は言った。神様なんていないと思っていたけど、いるなら君のことだろう、と――――」

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』第7話「「        」」より ©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会

夕暮れ。ヴァイオレットを見送りに来たオスカー。オスカーはヴァイオレットにオリビアの日傘を持たせていました。「もっと飛べると思っていたのですが……」というヴァイオレットに「十分だよ。君は死んだ娘の、いつかきっとを叶えてくれた」というオスカー。「いつか……きっと……」とその言葉を反芻するヴァイオレット。船から出航の合図が鳴らされます。「それでは、自動手記人形サービスのご利用、誠にありがとうございました」と挨拶をするヴァイオレット。「こちらこそありがとう、ヴァイオレット・エヴァーガーデン……」と挨拶をするオスカー。

帰りの船の中、ベッドに横になるヴァイオレット。頭の中では色々なことが思い出されています。ディートフリートの「多くの命を奪ったその手で、人を結ぶ手紙を書くのか?」という言葉。クラウディアが出会った頃に言っていた「君は自分がしてきたことでどんどん体に火が付いて燃え上がってることをまだ知らない。燃えてるよ、いつか俺が言ったことが分かるときが来る。そして初めて自分がたくさんヤケドしていることに気づくんだ……」という言葉。

夜中に目を覚まし、少佐のブローチを握り「少佐……いいのですか?武器として人を殺めてきた私がそれでいいのですか……?私は誰かの、いつかきっとを奪ったのではないのですか?そしてその人たちにも愛する相手がいたのではないですか?燃えています……燃えています!自分がしてきたことで体に火が付いて燃え上がっています!」とつぶやきます。

明くる日、ライデンの港に着いたヴァイオレット。「あら?」と声を掛ける婦人、それはヴァイオレットの身元引受人であるティファニー・エヴァーガーデン夫人でした。

「奥様……いつぞやは大変失礼いたしました。奥様のお心を傷つけてしまい誠に申し訳ございませんでした」と謝罪するヴァイオレット。「ヴァイオレット……そんないいのよ、顔を上げてちょうだい」とティファニー夫人。

ティファニー「良かったわ、あなたが立派になって……。浮かばれるわね、亡くなったギルベルトも」

ティファニー夫人の言葉に衝撃を受けるヴァイオレット。「なくなった……?」とつぶやきます。

バンッと扉を開けクラウディアの書斎に入るヴァイオレット。「生きていると仰いましたよね?少佐はご無事なのですよね?」とクラウディアに詰め寄るヴァイオレット。「それは……」言い淀むクラウディア、「生きて……いらっしゃるのですよね?」と問い詰めるヴァイオレット。

意を決したクラウディア、「すまない……どうしても君に言えなかった……。インテンス最終決戦の後、聖堂の下で君は一人倒れていた。おそらく砲撃を喰らう寸前、あいつは君を突き飛ばしたんだ。あいつは確認できなかったが瓦礫の下に認識票があった。それで未帰還扱いになって……」と話すクラウディア。「では分かりません。少佐はきっとご無事です。……ご無事です!」というヴァイオレット。「ヴァイオレットちゃん、分かってくれ。あいつはもう……」とクラウディア、「分かりません、分かりません……どうして、どうして私だけ……おかしいです。そばには少佐がいらしていたのに……そして私に」とヴァイオレット。「ヴァイオレットちゃん、辛くても受け入れるんだ」と手を差し出そうとするクラウディア、その手を避けてにらむヴァイオレット。ヴァイオレットは振り返り走って部屋から飛び出します。涙ぐみながら走るヴァイオレットは声にならない声を上げるのでした。

妻も子も亡くしたオスカーが悲しすぎる……

私もいい歳で結婚もしていますのでグサグサと突き刺さりました。子供はまだいないのですが、こうやって妻が亡くなり、子供が亡くなりと孤独になることを想像したら……こんなの泣かないワケがないじゃないですか。オッサン大号泣しました。

娘が「いつかきっと」と言っていたことをヴァイオレットがやってくれて満足するオスカー。ですが、そのオスカーとの関わりでヴァイオレットは自分が今までしてきたことの、その罪の重さを知って深く傷ついてしまいました。彼女は成長する度に、自分がしてきたことの過ちを知ってしまうという、物語上のジレンマがあります。それをどうやって克服するのか、どうやって受け入れていくのか、とうのが物語の肝、というワケでしょう。いよいよその一番深いところに達してしまいました。

そしてそれと同時に、自分の大切な人であるギルベルトの死を知ります。自分に火が付いていることを自覚し辛いと感じているところにさらに辛い現実を知ることになりました。一体この後ヴァイオレットはどうなってしまうのでしょうか……。次回以降の展開、どうなってしまうのか非常にドキドキします。





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