『ルパン三世PART5』第9話「”ルパン”を棄てた男」感想




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「それを黙って見てられるってんなら……おめぇ泥棒に向いてねぇぜ」

『ルパン三世PART5』第9話「”ルパン”を棄てた男」より ©TMS・NTV

 部下に「ギョームの様子はどうだ?」と聞くアルベール。「今のところ怪しい動きはありません。まあ、怪しさの塊みたいな男ですからね……」と軽口を叩く部下。部下をにらみつけ「ジョゼの方はどうだ?」と聞くアルベール。「各所に探りを入れてますがまだ一味の居所は掴めていません」と姿勢を正し報告する部下。

 自宅で「どういうことだ?ジョゼ」と電話をしているギョーム。「聞こえなかったかい?獲物を渡す気はなくなったってことさ。多分、アンタが考えているのよりいい使い道が思いついたんでね」と答え電話を切るジョゼ。ジョゼと同じ車に乗っているカルヴェス。

 爆発する建物、「現在確認中ですが死傷者は20人前後、事件直後にテロ組織真実の叫びが犯行声明を」と報告するアルベールの部下。「真実の叫び?ヤツらは治安総局がマークしてたんじゃないのか?」と聞くアルベール。「はい、組織の動向はかなりのところまで把握していたはずです」という部下。「ならなぜ……」とアルベール、「わざと見逃した?だが何のために?」と考えはじめます。

 「札付きのテロリストどもに入国を許し、その活動を見逃さねばならんとはな……」と言う内務大臣。「内務大臣、ここでヤツの要求をはねつけたら……」というギョーム。「わかっとるよ!ヤツは黒い手帳っていうパンドラの箱を握っている。開けたら最後、希望すら残らんパンドラの箱をな……」という内務大臣。

 また別の場所で起こるテロ。アジトにいるルパンたち。「なんか物騒なことになってるなぁ」というルパン。「ん?」と何か気配を察知する五ェ門。斬鉄剣を取り「ここも物騒なことになりそうだな」という五ェ門。銃を乱射しながら乗り込んでくる男たち。窓を突き破って外に出る五ェ門。続けて外に出るルパンと次元。「内側からなんだからよぉ、ぶち破って出ることはねぇよなぁ」とルパン、「五ェ門の美学ってヤツじゃねぇの」と次元。銃を乱射され隠れるルパンと次元。「あの部屋日当たりが良くって気に入ってたんだけんどもなぁ……」とルパン。「風通しはイマイチだったがな」と次元。「これで良くなるでしょ」と手投げ弾を放り込むルパン。襲撃者共々部屋を爆破して逃げます。

『ルパン三世PART5』第9話「”ルパン”を棄てた男」より ©TMS・NTV

 サイドカー付きバイクで逃走するルパン一味。サイドカーに乗る五ェ門が「ルパン、先に行け」と言います。現れたのはジョゼの部下仮面の男ルブナンです。サイドカーを刀で切り落としルブナンと対峙する五ェ門。

 バイクに乗るルパンと次元。川を飛び越えようとジャンプしますが、ワイヤーの男アラニエのワイヤーでバイクは破壊、ルパンたちは地面に叩きつけられてしまいます。建設現場に逃げ込むルパンと次元。ルパンに襲いかかる爪の女クロ。爪だけではなくルパンが反撃に使った鉄パイプを噛みきってしまう鋼鉄の歯も持っているようです。次元の援護で事なきを得るルパン。

 再びルパンを介抱していた地下下水道に逃げ込んでいるルパンたち。「厄介な連中に狙われたものだ」という五ェ門。「ったく、例の手帳はもうこっちの手にはねぇってのによ」と次元。「秘密を知ってる人間は少ない方がいい……特にその秘密を使ってデカい悪さをするときはな」というルパン。「こちらがその黒い手帳とやらの秘密を知ってしまった以上ヤツらは追ってくるということか」と五ェ門。「そういうこった」とルパン、「じゃあやることは一つだな」という次元。「あぁ、攻撃は最大の防御なりってお釈迦様も言ってたからな」とルパン。「そいつは孔子様じゃなかったかな」と次元。「孫子だ」と五ェ門。「?」と顔を見合わせるルパンと次元。「いや、違ったかもしれんな……」と自信を無くす五ェ門。

『ルパン三世PART5』第9話「”ルパン”を棄てた男」より ©TMS・NTV

 エッフェル塔の前、トロカデロ広場。「今フランスは危機に瀕している!卑劣なテロリストどもと戦うには強い力が必要だ!私はそれを皆さんが与えてくれると信じている!」と演説するカルヴェス氏、人々の歓声。その様子を取り上げるニュース番組。「カルヴェス候補、ここにきて大きく支持を伸ばしましたね」と話す女性キャスター。「連続して起きたテロ事件で世論の潮目が大きく変わりましたからね」と解説する男性キャスター。「それではカルヴェス候補が大統領選を制するということも?」と女性キャスター、「もしテロが続くようだとその可能性は十分にあります」という男性キャスター、そのニュースを見ているアルベール。「そうか……それが狙いか……」とつぶやくアルベール。

 「上手くいってるようじゃないか」と電話で話すジョゼ。「あと一押しというところだな。これで投票前にもう一つ大きな花火を上げてくれたら決まりだ」と電話で話すカルヴェス。「ああ、それで俺たちがフランスを手に入れる」とジョゼ。

 会議をする国家警察と治安総局。「警察を非難する声は日増しに高まっている。このまま手をこまねいていたら……」と発言する男性。「ではどうされるおつもりです?」と威圧的に言うギョーム。発言を止め視線を逸らす男、その周囲の人物たち。

 早足で歩くアルベール、「黒い手帳を握られている限り、組織としては手も足も出せないということか」と思うアルベール。

 回想、戦車が走り軍人たちがいる風景。「よりによって盗みに入ろうってときに軍と政府が衝突とはなぁ……」という若きアルベール。「ついてねぇよなぁ」という若きルパン。「どうする?この分じゃ街も王宮も兵隊であふれかえってんぞ」とアルベール、「行くしかねぇだろ。このままじゃアフリカ最大のダイヤ、ガイアのへそが軍の親玉に押さえられちまう」とルパン。「正気か?死にに行くようなもんだぞ?」とアルベール。「いいじゃねぇか、スリルがあって。それによぉ狙ったお宝が横からかっさわれかけてるんだぜ?それを黙って見てられるってんなら……おめぇ泥棒に向いてねぇぜ」というルパン。

 ハッとしてベッドの上で飛び起きるアルベール。クローゼットから黒い服と違う銃、ルガーP08を取り出すアルベール。車を走らせながら「フランスは俺の獲物だ……好きにさせてたまるか……」と思うアルベール。

 ギョーム邸の乗り込むアルベール。しかしギョームはすでに下着にされ縛り上げられています。「どうして?血相変えて」というのはルパン。「獲物を横取りされそうになったんで居ても立ってもいられなくなったってワケか。おめぇも泥棒根性が抜けてねぇようだな」というルパン。「言ってなかったか?俺がおまわりになったのはもっとデカいものを盗むためだって……お前こそ何しにきた?」というアルベール。「なぁに、こっちをうるさくつけ回してくる連中の居所を聞こうと思ってな」とルパン。「狙いは同じと言うことか……」とアルベール。互いに銃の狙いを外す二人。「なら尋問はお前に任せた方がいいようだなぁ。悪い奴の口を割らせるのはお手のもんだろ?」というルパン。猿ぐつわを外されて「アルベール!なんのつもりだ!こんなことをしてただで……」とわめくギョーム、その顔の前に銃を構え弾を撃つアルベール。「うわぁおぉ」と泣き叫ぶギョーム。「質問するのは俺だ!」と凄むアルベールでした。

ルパンとアルベール、互いにコンプレックスのある関係

 ルパンの過去、そしてアルベールの過去を回想することでお互いがお互いにコンプレックスのようなものを抱えていることが分かりました。ルパンはアルベールの華麗な手口にしてやられた過去があり、アルベールにはルパンの純然たる泥棒根性を羨ましく思う面があります。

 物語の序盤ではルパンはらしくない、若かりし頃のルパンが乗り移ったかのようでしたが、後半はいつものルパンに戻っていました。このいつものルパンに戻る、というのは単純にルパンの頭が冷えたから、ではなく仲間たちとの他愛のないやり取りを繰り返しているうちにいつものペースを取り戻した、そんな風に描かれていたと思います。次元と五ェ門、互いにじんましんが出ると同じ事を言ったり、ルパンと次元で五ェ門をいじるやり取りなど、いつも通りのやり取りの中にこそ、いつも通りに戻るきっかけがある、そんな素敵なエピソードだったと思いました。

 銃については詳しくないので触れませんけど、アルベールが持ち出した銃はなかなか面白い形をしていました。ドイツの銃なんですね。

 敵対して始まったルパンとアルベールの関係ですが次回は共闘ということになるようです。第10話「泥棒と泥棒」、次回も非常に楽しみです!





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