『ゴールデンカムイ』第8話「殺人鬼の目」感想




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「ああ……この人に殺されたい……。よし、この人を殺そう……」

『ゴールデンカムイ』第8話「殺人鬼の目」より ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

 やん衆というニシン漁のために集まる季節労働者について杉元、アシ(リ)パに話す白石。「最近あちこちの漁場でやん衆が殺されてるんだ……。犯人は辺見という男で間違いない」という白石。「なぜ言い切れる?」と聞く杉元、「死体の背中には共通した文字が刻まれていたのさ」という白石。「文字?」と杉元、顔を見合わせる杉元とアシ(リ)パ。

 回想、獄中にいる白石と辺見。「僕には弟が一人いたんですが、ある日裏山で大きなイノシシに食われちゃったんです。僕は幼い弟が泣き叫ぶのをただ隠れて見てるだけだった。必死に抵抗しても為す術なく、話の通じない相手にむごたらしく殺される、身の毛もよだつ死に方……。どれだけ痛くて怖かったか……絶望して光を失っていく弟の目……。あの目を思い出すと誰でもいいからぶっ殺したくなるんです……」と話している辺見。

 「ヤツの入れ墨には目の文字が入ってたなぁ」という白石。「目か……なるほどな」という杉元、昼間見た死体を思い出します。「叔父がその囚人に狙われないか心配だ……叔父たちは今海岸に行っている。ニシンを追って海岸に来たクジラを捕まえるためだ」と説明するアシ(リ)パ。「よし、杉元!海へ行こう!クジラを食べに!」というアシ(リ)パ。

 「捕まらないように移動し続ける用心深いヤツがなんだって他の囚人をおびき寄せるような手がかりを残すんだ?」と白石に聞く杉元。「辺見の頭の中なんて理解したくもねぇな」と答える白石。「まあ、極悪人の方がこちらとしても気兼ねなく入れ墨をひん剥ける……」と思う杉元。

 海に着いた3人。「海岸沿いには大規模なニシン漁場が点在してる。陸揚げしたニシンをその場で加工するんだ。辺見和雄はそいつらに紛れてるかも知れねぇな」という白石。そこにやって来るアシ(リ)パの叔父、「おぉ、お前たち。いいときに来てくれた。早くこっちへ」というアシ(リ)パの叔父。クジラ漁にかり出される杉元たち。

 モリで突かれ逃げるクジラ、船が引っ張られます。クジラはニシン漁をしている船の方を泳ぎ、やん衆の一人が海へと落下します。「助けよう!あっちの船はデカいから岸まで戻るのに時間がかかる。早く火に当てて暖めないと低体温症で死ぬぞ」という杉元。モリと繋がったロープを切り海に落ちた男を助ける杉本とアシ(リ)パ、アシ(リ)パの叔父の3人。「ありがとう……ありがとう……海に落ちて死ぬなんて……こんな死に方、絶対にイヤだ……こんなつまらない死に方……」とつぶやく助けられた男。

 たき火にあたる男、それを見ている杉元とアシ(リ)パ。「背中を暖めた方がいい。濡れた服も全部脱いじまえよ」という杉元。「ここで服を……?」と聞く男。船に乗っていた白石を思い出す男、「さっきのは間違いなく白石由竹さんだ。この兵隊さんは多分仲間……。僕が撒いてきた餌に釣られてここまで入れ墨の囚人を探しに来たに違いない……」と考えます。この男が辺見和雄でした。「あの、見られてる前で全部脱ぐのは恥ずかしいです」という辺見。「え?恥ずかしい?」といいアシ(リ)パと目配せをする杉元。「マズい……返って怪しんだか……」と思う辺見、杉元は「毛布使う?」と毛布を辺見の肩にかけてやります。「優しい!優しいなこの人……違うのかな?囚人を殺しに来たんじゃないのかな?」と考え始める辺見。「でも……この人からは僕と同じ匂いがする……。人殺しの匂いだ……。この人なら残酷に僕を殺してくれるだろうか……?弟を食ったあのケダモノみたいに……ああもう、いっそのこと……いや、ダメだダメだ。自分から入れ墨を見せるなんて自殺を同じじゃないか……僕はあくまで死に抗わないといけないんだ……弟のように……」と思う辺見。「おかげさまでもう平気です。番屋に僕の着替えがあるので……」と言って着替えをしに走る辺見。

『ゴールデンカムイ』第8話「殺人鬼の目」より ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

 「あの人のことをもっと知りたい……」と考えながら着替えをする辺見、そのとき部屋の中から咳が聞こえてきます。「あんたそれ……ずいぶん珍しい入れ墨彫ってんだべなぁ」という男。「昼間っからどうしてここに?」と聞く辺見。「オラ風邪がひどくなっちまって」と答える男。その男にロープを持って近づく辺見。

 窓を叩く音にハッとする辺見。窓の外にいる杉元、「ここらの番屋って漁場で働いてるヤツしか泊まれないのか?」と聞く杉元。辺見は風邪の男の首をロープで絞めています。「宿代分だけでもここで働けないかなぁ?」という杉元。「あとで親方に頼んでみますよ」と答える辺見。

 ニシンを水揚げしたあとの作業場を案内している辺見、付いて歩く杉元とアシ(リ)パ。「カス玉を切断するのにこの玉切り包丁を使うんですが……大きい包丁でしょう?是非お試しあれ……」と包丁を杉元に渡す辺見。「これを切ればいいの?」と玉切り包丁を振りかぶる杉元、「お似合いです」という辺見。玉切り包丁で自分の首が落とされるのを想像する辺見、「あぁぁ……うぅ……」という辺見の股間が金色に光ります。

 「杉元、やっぱり白石を追った方がいい」というアシ(リ)パ。「相手の顔を知らない私たちだけでここにいても意味がない」というアシ(リ)パ、「そうだな……アシ(リ)パさん、行こうか」と答える杉元。「あの……食事だけでもどうですか?命を救っていただいたお礼にといってはなんですが……温かい白米など……」と引き留める辺見。「白米!?」と反応するアシ(リ)パ。

『ゴールデンカムイ』第8話「殺人鬼の目」より ©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

 白米とニシンの麹漬けをいただく杉元とアシ(リ)パ。「やっぱりニシンは美味い!ほどよい酸味と麹漬けの野菜の甘み……」と杉元、「しかも白米とは贅沢だなぁ」とアシ(リ)パ。

 「オソマ行ってくる」と席を立つアシ(リ)パ。二人になると杉元に「ところで……旅順に出征なさったんですか?どうでした?」と聞く辺見。「どうって?」と聞き返す杉元、「人は殺しましたか?」と聞く辺見。「そりゃ……戦争だからな」と答える杉元。「何人殺したか覚えてますか?」と聞く辺見。「顔だって忘れねぇよ。顔が見えるほど近くで殺したヤツはね」と杉元。「忘れられないのは罪悪感なのでしょうか?」と聞く辺見。「せめて忘れないでいてやるのが俺の償いさ……俺には俺の、殺さなきゃいけない道理があった。その代わり、俺がくたばるときは安らかに死なせてもらおうなんて気は毛頭ない」という杉元、その言葉に光る辺見の股間。「ああ……この人に殺されたい……。よし、この人を殺そう……だって僕が求めていたのがこの人ならば、僕なんかに殺されたりしないはずだ……」そう考え、さらに股間を光らせる辺見でした。

新たな変態、辺見、現る!

 股間が光る変態、辺見和雄が登場しました。この作品、出てくる人物は変態ばかりですね……。イノシシに食われた弟を目の当たりにして歪んだ殺人衝動を抱える辺見。不死身の杉元は彼とどう対峙するのでしょうか、そして無事勝利を手に入れれるのでしょうか。さらに皮を土方に渡すような話をしていた白石はどう動くのでしょうか。まだまだ展開が読めませんね。

 次回は第9話「煌めく」です。いや……もう十分煌めいてたじゃないか……というツッコミは置いといて……。次回も非常に楽しみです!





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